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アルノダン フランスアンティークジュエリー&オブジェ ギャラリー

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n.5 ミニアチュール II

ミニアチュールにまつわる文学作品の中の一つ、
17世紀のフランスの作家、ラファイエット夫人が描いた宮廷物語

ラ・プランセス・ド・クレーヴ 」( 邦題:クレーヴの奥方 )

をご紹介致します。


舞台は16世紀末のパリ、

ルーブル宮で催された舞踏会で、



貞節なクレーヴの奥方と、

奥方に恋心を持ったヌムール公の物語が始まりました。

アンリ2世王の時代、

王妃はカトリーヌ・ド・メディシス、

寵姫はディアーヌ・ド・ポワチィエ、

王太子妃はスコットランド王家から輿入れしたメアリー・スチュワート、

メアリー妃は美しさと才気が際立った貴婦人で、
後々スコットランド女王となり、イギリスのエリザベス1世女王との間に悲壮な運命が待っている人物です。

ある日、皇太子妃がスコットランドの王母へ贈るために宮廷にいる美人すべてのミニアチュールを作らせることを思い立ちました。

ミニアチュール画家は宮廷の人々に囲まれ、クレーヴの奥方の肖像を描いています。


メアリー皇太子妃は、クレーヴ殿が既に持っている奥方のミニアチュールを見せてほしいと言い、皆で新しい方と批評し合い、

クレーヴの奥方は前のミニアチュールの髪飾りのところを少し直してほしいと画家に依頼するなどしています。

この日の奥方は大変美しく、

奥方の表れるところには必ず付いて行くヌムール公も、画家が描いている間、じっとしている奥方を見つめる事もはばかられた位でした。

この後、奥方のミニアチュールは密かにヌムール公に盗まれます。

それに気付いた奥方は当惑し、しかし批判により皆にヌムール公の恋をさらすことになるため、なにも言わずそのままにしていました。

宮廷では無くなったために大騒ぎとなり、
箱は見つかったので盗まれたとは誰も思わず、どこかへ落としてしまったと考えられました。

クレーヴ殿は奥方へ、
だれか貴女に隠れた恋人がいてその人へあげたか、きっと恋人が盗んだのだろうと言いました。

殿は笑いながら無心に言ったのですが、
その言葉は奥方の心に突き刺さったのです。

400年近く前に書かれた物語で、
いつに時代も普遍的なテーマである愛と恋の小説の中に、

王国貴族の芸術の一つ「 ミニアチュール 」の背景が感じられる情景が描かれています。

ミニアチュールは、持ち運びも簡易なそのサイズと繊細な美しさから、宮廷間で贈り合い、コレクションされていた小さな芸術の一つだったのです。

Texte par M.

( 画像:映画 クレーヴの奥方 ラファイエット夫人作 
監督ジャン・ドラノワ 脚本ジャン・コクトー 1961年 より )

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