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アルノダン フランスアンティークジュエリー&オブジェ ギャラリー

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n.17 マダム・ヴァンクリフ&アーペル

アルノダンでご紹介を差し上げるアンティークジュエリー&オブジェの中には、

フランスのグランサンクの作品がございます。

その中の一つに、

美しい宝石と独自のデザインの
ヴァン・クリフ&アーペル 」があります。

今回は、このメゾンのアンバサダーというべき存在であった女性をご紹介致します。

 ご存知のように、ヴァン・クリフ&アーペルは、1906年に創立したフランスの宝飾商です。
 
パリ、ヴァンドーム広場22番地へ店をかまえ、フランス社交界の中心地、ヴィッシー、ニース、ドーヴィルなどへ出店し、フランスだけでなくヨーロッパやアメリカから訪れる王侯貴族や富豪達の御用達となります。

1924年にはニューヨークへの出店、1925年にはパリ装飾芸術博覧会でグランプリを受賞した後も、

数々の賞を受け、ウィンザー公爵夫妻、エジプト王女などを顧客に迎え、非常な成功を収め、現代まで続いています。


女性だけでなく、男性のカフスボタンやピンなどのジュエリーにも素晴らしい作品が多く、

社交界に欠かせないメゾンとなりました。

そしてなによりも

" 自然の美 "

特に植物のモティーフをジュエリーへ表現することを得意とし、

朝露の薔薇、

輝く葉の雫、

万年緑が香る糸杉、

といった儚い美しさを、ジュエリーへ昇華しました。

芸術家や宝飾作家の卓越したデザインを取り入れたセンスと精緻な作りは、

美と技術が融合した、まさに " フランス的 " なメゾンと言えるでしょう。

その上、特殊な宝飾技術により、真価あるジュエリーとしても知られています。

1912年、このメゾンに最も若き創立者として、ルイ・アーペルが参画します。
 
宝飾商としてだけでなく、知的で魅力ある人物として社交界のダンディの一人でもありました。

そんなルイと1933年に結婚したのがこの女性、


( エレーヌ・ルイ・アーペル夫人 
マギー・ルフのドレス、ルボゥの帽子で オートモービル・エレガンス・コンクールにて 1937年6月20日 )

ロシアの血を引くエレーヌでした。

結婚前はクチュリエのマヌカンをしていたエレーヌは、

そのセンス良さとユーモアで、ヴァン・クリフ&アーペルの、いわばトップマヌカン兼広告塔として活躍します。

フランスのエレガンスの代表として、" ニューヨーク社交界の華、エレーヌ " 、とアメリカ女性達の憧憬にもなり、


( 結婚前のマヌカン時代のエレーヌ 左:ワース、右:スキャパレリのドレスで ドーヴィル海岸にて 1928年  )

エレーヌは、当時のオート・クチュールの顧客として、

ワース、マギー・ルフ、スキャパレリのドレスや帽子をまとい、

夜会、リゾート、競馬場の社交界で輝いていました。

クチュリエの装いに、

ジュエリーでアクセントをつけたスタイルは、

社交界の女性達のお手本となりました。

( マギー・ルフのドレス、ルボゥの帽子で、ディアーヌ杯にて 1939年6月4日 )

当時最高級のお洒落をしたエレーヌ、

上の画像ではヴァン・クリフ&アーペルらしい、

花モティーフの首飾りとブレスレット、イヤリングを着けています。

30〜40年代の華やかで構築的なジュエリーで、

おそらく18金製にルビーとダイヤモンドが飾られたものです。

30~40年代のジュエリーには、
それまでのジュエリーとは違う魅力があります。

一つは、立体感と石の美しさ

そして、貴金属をまるで布のように扱った、歴史的に見て、最も進化した宝飾技術によって作られていることにあります。

指輪やブレスレットだけでなく、ダイヤモンドの靴飾りを好んだエレーヌは、

結局、ダイヤモンドは全てと合うのよ。

と言ったそうです。

靴にダイヤモンドとは、

まるで 17世紀のフランス王ルイ14世 のようですね。

さて、今回ご紹介した画像はいずれも70年以上前のもの、

舞台衣装でもない限り、現代の装いは当時から比べてよりモダンでシンプルです。

そのような装いにジュエリーをアクセントに、

というエレーヌのスタイルは、今も共感できるエレガンスの基本を感じさせます。

 Texte par M.

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