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アルノダン フランスアンティークジュエリー&オブジェ ギャラリー

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n.25 香りのジュエリー こぼれ話

香水とジュエリー のことを連ねて来ましたが、

ここで、ちょっとした香りにまつわるこぼれ話をご紹介します。 




古代は、オイルやポマード状の練香だけで、

アルコールがベースになった香りが発明されたのは12世紀頃のイランでした。

ヨーロッパでの初めてのアルコールを使った香りは、1370年に作られた

ハンガリー王妃の水

と言われるものです。

その名がついたのは、

ハンガリーのエリザベート王妃が

美しく装うためのローションを作らせたことから始まりました。

中身は、ローズマリー、ラベンダー、ミント、セージ・・・といったハーブでした。



そのローションを使うと、エリザベートの肌は輝き、

いい香りと生き生きとした若さを取り戻し、

ついに、お隣のポーランド国王にプロポーズされ、

結婚後も仲睦まじく幸せに暮らしたと

まるでおとぎ話のように、伝えられています。

当時のエリザベートは70歳、

王妃の若返りローションの話は、瞬く間に伝わりました。

現代でも、植物由来のエッセンスは、

薬をはじめ、美容やリラックス効果など様々な効用に使われていますが、

植物の不思議な力は、

いにしえから人々を魅了していたのですね。


( フルール・ド・オランジェ 〜 オレンジの花 )


王妃の水は、フランスのシャルル5世王にも献上されたそうです。

大人気の「 ハンガリー王妃の水 」に続いて、

「 ディヴァン(神に捧げた)」「 そよ風 」「 黄金 」「 巫女たち 」「 娘たち 」

と言ったローションが次々に作られ、

当時の貴婦人達を夢中にさせました。

中でも有名なのは「 比類なき 」という名のローションです。


「 ヘスペリデス 」と呼ぶ香料の組み合わせのローションで、

杉、オレンジの花、ベルガモット、ライムの4つの香りは、

神聖な水として伝えられています。



( 19世紀のオー・デ・コロン )


「 ヘスペリデス 」とはギリシャ神話のニンフ達で、

それぞれのニンフが日没に関係した名前をもつことから、

「 黄昏の娘たち 」とも呼ばれます。

18世紀になると、それは「 ケルンの水 」へ伝えられました。

「 ケルンの水 」は「 オー・デ・コロン 」のこと、

香水よりもずっと軽く、香り付ローションといったところでしょうか、

ヨーロッパでは日常に、子供の頃から親しむローションで、

香りを楽しむだけでなく、シャワーの後すっきりしたい時や気付けに、精神安定や、部屋に撒いてフレッシュな気分にするためにも使われています。

ハンガリー王妃のローションで始まった香りのローションは、

時を経て、オー・デ・コロンとして今も暮らしの中に生き続けています。


Texte par M.

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